指紋認証が反応しない原因と対処法を症状別に解説。指の乾燥・濡れ・汚れ、当て方、保護フィルム、設定を確認できます。法人での運用ポイントも紹介します。
対処法は機器によって異なります。まずは以下の表で当てはまる症状を確認し、必要に応じてお使いの機器の説明書も確認してください。
指紋認証が反応しないとき、まず確認すること
指紋認証が反応しないときの早見表
当てはまる症状から、原因と対処法を確認しましょう。
手洗い後や汗をかいた後に認証しにくい
考えられる原因:指やセンサーが濡れている
まず試すこと → 指を清潔にし、水気を拭いて乾かしてから試す
冬場などに認証しにくい
考えられる原因:指先の強い乾燥
まず試すこと → 指の状態を整え、別の登録済みの指でも試す
特定の角度で失敗する
考えられる原因:登録時と指を当てる位置・角度が違う
まず試すこと → 登録した指をセンサーに合わせ、機器の案内に従って触れる
指に傷や手荒れがあるときに失敗する
考えられる原因:登録時と指の状態が違う
まず試すこと → 別の登録済みの指や、利用できる予備の解除方法を試す
フィルムやケースを変更してから失敗する
考えられる原因:センサーが覆われている、または画面内センサーに影響している
まず試すこと → 対応品か確認し、必要に応じてメーカーの手順で再登録する
指を当てても反応しない・設定項目が見つからない
考えられる原因:設定、ソフトウェア、センサー側の問題
まず試すこと → PINなどでログインし、設定や更新状況を確認する
確認する順番は、①指とセンサーの状態、②指の当て方、③機器の設定、④機種別の手順に沿った再登録やサポートへの相談です。
センサーを清掃するときは、必ず機器の取扱説明書に従ってください。水やアルコールを使えるかどうかも、製品によって異なります。
症状別に見る原因と対処法
指が濡れている・汚れている・乾燥している
汗や水分、油分、汚れが指に付いていると、認証しにくくなることがあります。まずは指を清潔にし、水気をよく拭いてから試してください。センサーに汚れがある場合は、製品が指定する方法で清掃します。
指先が強く乾燥している場合も、読み取りに影響することがあります。ただし、乾燥した指への対処は機器ごとに確認してください。濡れた指や、クリームが付いたままの指で認証する方法を、すべての機器に勧めることはできません。
登録した指と、当てる位置や角度が違う
まず、登録した指を使っているか確認しましょう。そのうえで、普段の持ち方や操作姿勢でセンサーに当ててみてください。
指の端だけが触れていたり、すぐに指を離したりすると、読み取れない機器もあります。適切な押し方や触れる時間は、お使いの機器の案内に従ってください。強く押し込めば必ず改善するわけではありません。
傷・手荒れ・指紋の摩耗がある
指に傷や手荒れがあるなど、登録時から指の状態が変わると、認証に影響する場合があります。
別の指を登録済みなら、そちらで認証できるか試してください。利用できない場合は、PINやパスワードなど、そのシステムで認められた予備の方法を使います。傷のある指を再登録すべきかどうかは、指の状態と機器の案内を確認して判断しましょう。
フィルム・ケース、設定や機器に原因がある
画面内に指紋センサーがあるスマートフォンでは、保護フィルムの厚さや交換が読み取りに影響する場合があります。ケースがセンサーを覆っていないかも確認してください。フィルム交換後の指紋再登録を案内しているメーカーもあります。
指を当てても認証画面が動かない場合は、指紋認証が有効になっているか、利用したい機能で指紋認証を使える設定になっているかを確認しましょう。再起動やソフトウェアの更新で改善する場合もあります。
PCでは、指紋センサーやドライバーの状態が関係することもあります。会社が管理する端末なら、設定を大きく変更する前に社内担当者や機器メーカーに確認してください。対処しても改善しない場合は、故障の可能性も含めてサポート窓口に相談しましょう。
「指紋が読み取りにくい」と「認証精度が低い」は同じ?
同じ意味ではありません。
指の乾燥や汚れなどによって、照合に使える指紋情報をうまく取得できない場合があります。これは、指紋を読み取る段階の問題です。
一方、認証システムの性能は、例えば次のような指標で評価します。
- 本人拒否率(FRR):本人なのに、誤って認証を拒否する割合
- 他人受入率(FAR):他人なのに、誤って認証を許可する割合
利用者には、読み取りに失敗した場合も「指紋認証ができない」と感じられます。しかし、一度認証に失敗しただけで、その製品のFRRが高いとは判断できません。
製品の性能を比較するときは、数値だけでなく、どのような条件で測定されたかも確認することが大切です。
認証しやすい指紋登録のためにできること
指紋を登録するときは、指とセンサーを機器の案内に沿った状態に整え、普段使う指を選びましょう。
また、実際に認証するときに近い持ち方・姿勢で登録することも大切です。登録時には指の正面をセンサーに当てていても、日常の使用時には指の端しか触れていなければ、認証しにくくなる可能性があります。
登録画面に指の位置を変える指示が表示される場合は、その案内に従って丁寧に登録してください。登録後は何度か使用を試し、特定の角度で失敗が続くようなら、機器の手順に沿って追加登録や再登録を検討します。
別の指を登録できる機器なら、けがや手荒れに備えておく方法もあります。ただし、登録できる指の本数、同じ指の追加登録、登録情報の削除・再登録の可否は機器ごとに異なります。
法人で指紋認証を運用するときのポイント
指紋認証を社員証、入退室管理、PCログインなどに使う場合は、機器を選ぶだけでなく、認証できないときの対応も決めておく必要があります。
登録方法を利用者に案内する
登録時の指やセンサーの状態、指を当てる位置、登録後の動作確認について、担当者から利用者へ案内しましょう。登録方法が人によって大きく異なると、運用開始後に原因を確認しにくくなります。
実際の利用場所で試す
入退室用の機器なら、設置された高さや使うときの姿勢を確認します。カード型なら、普段のカードの持ち方で指をセンサーに当てられるかを試します。
登録した場所では問題なくても、実際の利用場面で指の当て方が変わることがあるためです。
認証できないときの対応を決める
利用者が認証できなかった場合の連絡先、本人確認の方法、緊急時の入室や業務継続の手順を決めておきましょう。
あわせて、指紋の追加・削除・再登録を誰が行えるか、機器やカードを返却するときにどう扱うかも、製品仕様に合わせて確認します。
導入環境で動作を確認する
認証のしやすさだけでなく、利用するリーダーや管理システムとの連携、必要なアクセス制御やログ管理も確認しましょう。指紋認証を導入すれば、すべての業務システムの本人確認が自動的に完結するわけではありません。
カード型指紋認証という選択肢|研美社のUS Card
法人でカードを使って本人確認を行う方法の一つに、カード自体に指紋センサーを備えたUS Cardがあります。
研美社の製品情報によると、事前登録した指をカード上のセンサーに当て、カード内で認証された場合にICチップが起動します。搭載ICはFeliCa Lite-S、指紋センサーは静電容量方式です。
対応リーダーにかざして利用しますが、現在お使いのリーダーや管理システムで動作するかは、導入前に個別の確認が必要です。研美社では、指紋登録の流れや利用環境での動作を試せるレンタルパックも案内しています。
なお、指紋の登録や変更の手順は、製品の仕様と運用方法によって異なります。導入前に、最新版の製品資料と担当者への確認をお願いいたします。
指紋認証が反応しないときは、まず指・センサー・当て方・設定を順に見直しましょう。法人で利用する場合は、日常の操作だけでなく、認証できないときの対応まで決めておくことが安定した運用につながります。
この記事を書いた人
Lani
新規営業、営業事務を経て、現在は企画営業として勤務しています。
カスタマー部では2年間、新規対応や受発注業務を担当する傍ら、商品企画やプロジェクト運営にも携わり、その経験を活かして企画営業へ転籍しました。
日々お客様と接する中で得た課題やご要望をもとに、カード製作に役立つ情報を発信しています。
現場目線で分かりやすく実践的な情報をお届けします。


