ICカードの購入は「先にシステムの選定」が鉄則~はじめてのICカード~

いつも研美社をご利用いただきありがとうございます。

勤怠管理や入退室管理、社員証としてなど、ICカードを活用したシステムを導入する企業が増えてきています。
しかしその一方で、「とりあえずICカードだけ先に買っておこう」という判断によって、
あとからトラブルになるケースも少なくありません。

結論から言えば、ICカードの購入は、「使うシステムを決めたあと」にすることが重要です。
この記事ではその理由と、導入をスムーズに進めるためのポイントを解説します。


■ ICカードは種類が多く、互換性に注意が必要

一口に「ICカード」といっても、実はその中身はさまざまです。
たとえば以下のような種類があります。

  • FeliCa(フェリカ):日本国内で広く使われる規格。交通系ICなどに多い

  • MIFARE(マイフェア):海外で普及しており、コストも比較的安価

問題は、それぞれのカードが全てのシステムと互換性があるわけではないということです。

例えば、MIFARE専用の勤怠管理システムを導入する予定なのに、先にFeliCaカードを注文してしまった場合、
残念ながらそのカードはまったく使うことが出来ません。


■ よくある失敗:「先にカードだけ買ってしまった」

弊社にもよくこんなお問い合わせがあります。

「もうICカードを印刷・購入したのですが、システムに登録できません…」
「リーダーにかざしても反応がありません」

これはカードの規格と、システムが対応している仕様が合っていないことが原因です。
さらに、すでに氏名や社員番号などを印字してしまっている場合、
返品や使い回しもできず、すべて廃棄になることもあり、時間も費用も無駄になってしまいます。


■ 正しい導入手順:まずはシステムから

トラブルを避けるためには、以下の順序で導入を進めることが鉄則です。

  1. 使用目的をはっきりさせる
     → 勤怠管理?入退室管理?社員証?

  2. その目的に合うシステムを選定
     → クラウド型?オンプレ型?価格帯や機能も確認

  3. 選んだシステムが対応しているICカード規格を確認
     → FeliCa対応か?MIFAREか?

  4. その規格に合ったICカードを購入・印刷する

この流れを守るだけで、「買ったのに使えない」という最悪の事態を防げます。


■ 導入前にチェックしておきたいポイント

ICカードを使うシステムを選定する際は、以下の点も事前に確認しておくと安心です。

・カード規格の確認(FeliCa/MIFAREなど)

・ICリーダーの対応状況

・カードにデータを書き込めるか、再発行できるか

・将来的に社員が増えた場合の拡張性や他システムとの連携性

こうした情報は、システムを提供している会社に問い合わせれば教えてもらえます。
また、カードメーカーや印刷会社からも仕様書を取り寄せておくと安心です。


■ まとめ:「ICカード導入は順序が命」

ICカードの導入は、便利で効率的なオフィス運用につながります。
ですが、カードの見た目は同じでも、中身の規格や仕組みは大きく異なるため、選び方を間違えると大きな損失になります。

繰り返しになりますが、「先にカードを買う」のではなく、「まずはシステムを選ぶ」ことが成功のカギです。

導入の順序を正しく守ることで、無駄な出費やトラブルを避け、
スムーズにICカードを活用できるようになります。
これから導入を検討されている方は、ぜひこの順序を意識して準備を進めてください。

ICカードのお困りごとはコチラよりお問い合わせ下さい。


この記事を書いた人

武井 恭平営業部

2023年3月研美社へ入社。以前はBtoCを中心とした営業代行を8年程経験。
途中独立も経験しゼロから事業の立ち上げも行う。
現在は第一線で、お客様対応の専門家として様々なプラスチックカード・ICカードを活用した課題解決の提案を行っている。
好きな言葉は「日進月歩」。

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