NFC(NTAG)vs QRコード:名刺・ICカード活用でどちらを選ぶべきか?
2025.11.20
名刺やICカードに「タップするだけで情報を取得できる」機能を付加することが、営業・受付・販促の現場でますます注目されています。
中でも、NTAG(NFCタグ)とQRコードという2つの方式が主流です。
どちらを採用すべきか悩んでいる方に向けて、最新情報を踏まえつつ、コスト・ユーザー体験・運用性などの観点からわかりやすく整理します。
1.NTAG(NFC)とQRコード
・NTAG/NFCとは
「Near‐Field Communication(NFC)」は、近接無線通信の技術で、専用のタグ(NTAGなど)にスマホなどをかざすことで情報を読み書きできます。
タグの形状も名刺・ICカード内蔵・ステッカー等多様で、カード化・配布物への貼付にも適します。
・QRコードとは
「Quick Responseコード(QRコード)」は、スマホのカメラで読み取ることでリンク先情報を呼び出せる2次元コードです。
生成が容易で、印刷物やカードにも手軽に付加できます。
2.NFCとQRコードの比較
ユーザー体験
- NTAG/NFC:スマホをかざすだけでアクセス可能。
- QRコード:カメラ起動→読み取りが必要。
対応端末
- NTAG/NFC:NFC対応スマホが必要。
- QRコード:ほぼ全スマホ対応。
コスト
- NTAG/NFC:タグ・カード費用が必要。
- QRコード:無料または低コストで印刷可能。
更新のしやすさ
- NTAG/NFC:書き換え可能なタグもあり柔軟。
- QRコード:静的QRは変更不可、動的QRなら更新可。
セキュリティ
- NTAG/NFC:タップ範囲が狭く安全性が高い。
- QRコード:印刷物なのでコピーされやすい。
見た目
- NTAG/NFC:タグが目立たずスマート。
- QRコード:コードが目に見えるため案内しやすい。
3.名刺・ICカード運用における「選び方」のポイント
貴社が名刺・ICカード事業を行われているという前提で、活用シーンに応じた選び方を整理します。
・営業現場/接客での名刺活用
名刺を受け取った先で、すぐにスマホでプロフィールや企業紹介動画・リンクを開いてほしい場合は、ユーザー体験がスムーズなNFCが有利です。
特に「タップしてください」という案内を加えれば、ワンタップで情報表示という“感動”も演出できます。
ただし、相手のスマホがNFC非対応だった場合のフォロー策(QR併用など)も検討すべきです。
・展示会・イベント・複数配布物でのICカード活用
大量配布・低コスト運用が求められるなら、QRコード方式が導入しやすいです。
印刷コストも低く、スマホカメラ対応が広いため入場や情報閲覧という意味では汎用性が高いです。
・ブランド/高級感演出/付加価値カード
ICカードを使って“特別感”を出したい場合は、NFC対応カードの方が印象的です。
「カードをかざすだけで…」という動作がプロ仕様感を生みます。さらに内容を書き換えられる仕様なら、再利用性も高まります。
・運用コスト・更新頻度を考慮
頻繁にリンク先を変更したり内容を更新したい場合、タグを書き換え可能なNFCタグやカードがメリット。
逆に「一度配布したら内容は変わらない」なら静的なQRでも十分です。
・セキュリティ・用途による選別
例えばアクセス制御や会員カード・機密情報へのリンクなどを含む用途では、タップ範囲が狭く、改ざんリスクが低いNFCが優位。
宣伝用・案内用・リンク誘導用であればQRのコスト優位性大です。
4.結論:どちらが「いいか」?
まとめると「どちらが優れているか」は一概には言えず、目的・予算・ターゲット・運用体制に応じて選ぶべきです。
貴社の名刺・ICカードサービスにおいては以下のように整理できます。
- コスト重視・汎用配布・多くのユーザーにアクセスさせたい → QRコード採用が現実的
- 印象・UX重視・付加価値カード・更新運用あり → NFC(NTAG)がおすすめ
- 両方式を併用するハイブリッド型も有効(たとえば、カードにNFCタグ+背面にQRコード印刷)という提案も可能です。
もっと詳しく知りたいという方はこちら!!!
この記事を書いた人
Hanakoカスタマーサポート
大学卒業後、約7年間大手保険会社及び建設コンサルタント企業の受付業務を担当。
その後2014年にカード印刷会社研美社に入社。
入社後は10年間、社員証・学生証等のIDカード対応をメインとし、10,000件以上のID証作成に携わる。
